
ガールスカウトで学んだこと
小学校から10年間、ガールスカウトをやっていました。
毎週日曜日の午前中に集合し、絶対にほどけない縄の結び方や(本結びとかもやい結びみたいなやつ)大きい荷物をコンパクトにまとめるパッキングの仕方、テントの張り方、火のおこし方などなど、今思い起こせばかなり実践的なサバイバルスキルを学んでいたように思います。
しかもそれらに対してテストなんかもあって、泣きながらロープ結びを練習したものです。
でも、私がガールスカウトでもっとも役に立ったことはテント用のペグを打つ角度ではなく、女の怖さを目の当たりにできたことだったように思います。
ガールスカウトには小学生から5,60代まで、かなり幅広い年代の女たちがいました。そのなかでも若いスカウトたちを教育し、束ねる役割を担っていたのが、リーダーと呼ばれる20代のOLたちでした(これは私の所属していた団の場合)。
今思えば、遊びたい盛りであろう年頃の女性たちが、なぜ貴重な日曜の午前中をガールスカウトに割いていたかもかなりミステリーなんですが、大人の女性なんてお母さんしか知らない小学生時代、とにかく週に1回、20代のOLと必ず会える機会があったわけです。しかもスキー合宿やらサマーキャンプやら泊まりのイベントも多いガールスカウト。女盛の方々と寝食を共にすることになった私は、彼女たちのすべてに興味津々でした。
特に今でも強烈に覚えているのが、OさんというもっともイケてるOLです。メッシュの入った派手な髪型、長くきれいに整えられた爪に加え、ダサいガールスカウトの制服も彼女なりにアレンジして着こなしていて、子供心にかっこええなあと思って見ていたのです。
そんな彼女はリーダーたちの中でもボスでした。
「Oさんに嫌われたら最後」
そんな空気がいかなるときにも、20代女子たちの中にピンと張りつめているのが小学生の自分にもわかりました。リーダーたちはみんな、Oさんに気に入られようと必至でした。
でも、私はOさんの秘密を知っています。
スキー合宿中、Oさんとお風呂に入ったある日。私のことをハナタレ小学生だと思って油断していたのか、風呂から上がったOさんは脱衣所でおもむろに生理用ナプキンのシールをペリペリと剥がし、それをパンツに敷いたのです。
ナプキン敷いた!
ナプキン敷いた!
人前でこの人、ナプキンのシールペリペリ剥がして敷いた!
スキー中も生理だったのか!
真っ白いゲレンデを、真っ赤な血流しながら滑っていたのか!
そんな感じで私の頭の中はOさんのナプキンとOさんの生理でいっぱいになりました。私は鬼の首を取ったような気持ちになりましたが、Oさんの報復が怖かったので、結局誰にも口外することなく、やがて日曜日の午前中にロープ結びのために起きるのが嫌になり、ガールスカウトをやめました。
なにが言いたいかといえばなんにもないんですけど、小学生も(だからこそ、か)大人の女のことをギロンギロン見ている、ということは自分自身も覚えておきたいと思います。
【お仕事報告】
・プレジデント(2017年3.6号)
エンジェル投資家の瀧本哲史さんに、働き方についてインタビューしています。
・日経ウーマンオンライン
恋愛リレキショ(前編/後編)➔読者の方の恋愛遍歴を、婚活アドバイザーの方に紐解いてもらう対談です。長期間の同棲を経験した女は、男から見ると「事故物件」という話がキました。
東京タラレバ娘研究会➔「東京タラレバ娘」読者による座談会です。